ヒメユリ

百合小説サークル「ヒメユリ*ひメユり」です。主に活動と百合について語ります。
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【Honey sweet time】ムギさわ(※pixiv up済み)

先生と生徒ものの百合が大好物なんです。

以上www


以下本文どうぞ。(※pixivに上げている奴と一緒です)

 「あー! 律ちゃん、澪ちゃん。今日ね、ムギちゃん外泊するってえ」
 「おいおい、またかよお、これで3回目だぜ?」
 「ま、仕方ないんじゃないか? 卒業してからは、前みたいに毎日会えないんだからさ」
 「……澪ってホント、そう言うとこだけは妙に順応性高いよな」
 「そうかな?」
 「そうだよ」
 
 【 Honey sweet time 】

 ごめんね、私の大切なお友達。
 私は携帯電話を切ってから一つ大きなため息をついた。
 全部理解してもらえるなんて思っていないけれど、でも、私にとってはあの人は、みんなと同じくら
い……ううん、少し違う気持ちだから、比べられない。でも、とても大切な人。
 「あれ、メール、唯ちゃんから? ……猫耳?」
 バス停に着いたときに、着信した唯ちゃんからのメールには、おそらく、梓ちゃんにもよろしくね、
という唯ちゃんメッセージのこもったメールだった。
 了解しました。とメールを打ち返して、丁度来たバスに、私は乗り込んだ。

 懐かしい学び舎に並ぶ木々は、秋の装いを始めていた。何もかもが飴色になるこの時期が、割と好き
だという事に、私は最近気がついた。ガサガサと葉っぱを踏む音がなんだか心地よくて楽しくなる。
 一年前までは毎日観ていた光景なのに、自分がそこから一歩外へ出ただけで、なんだか違う物に見え
る。センチメンタルとか、ノスタルジックとかそんな気持ちになるのは、やっぱり秋だからなのだろう
か。
 秋と言えば、芸術・食欲・読書……それから、何があったかな?
 「恋愛、とか?」
 「え?」
 驚いて後ろを振り返ると、愛しいその人の優しい笑顔があった。
 「どうして……」
 「気がつかなかった? 秋と言えば、芸術と食欲と読書とあと、何だっけ? って、自分で言ってたわよ」
 考えていた事が知らない間に口に出ていた事に驚いて、恥ずかしくて体がカッと熱くなる。
 「楽しそうに葉っぱを踏んでるもんだから、声駆けそびれちゃった」
 彼女はそう言いながら私の頭をそっと撫でる。未だに慣れない私の体は、それだけで熱くなって、心臓
までドキドキと鼓動を早めてしまう。
 「あ、あの、軽音楽部のみんなは、どうしてますか?」
 「ん? そろそろ学祭だからね、それに向けていい感じに悶々としてるわよ。相変わらずお茶してるけどね」
 「ああー」
 なるほどと私は去年の今頃を思い出す。
 そう言えば、クラスで澪ちゃんのロミオと律ちゃんのジュリエットで演劇をやったり、お泊まりして演奏の
練習したり、おそろいのTシャツでライブやったり。
 ただ、のほほんと高校生活を送っていては、体験出来なかった出来事が山の様にあって、どれ一つとっても
それは、愛おしい記憶の数々。
 そして、その中で私は、この人と出会った。
 「寄ってくんでしょ?」
 「うん、唯ちゃんにも頼まれたから」
 「ウフフフ、唯ちゃんねえ。最近めっきり顔出さなくなっちゃったから、どうしてるのかしらね」
 「相変わらず、可愛い物を見つけるのが得意ですよ」
 良い意味で変わらない私の大切な友達の、今現在を思い浮かべた。
 「梓ちゃん、知っての通り抱え込み型だから、本当は唯ちゃんなんかに叱咤激励の意味も込めて声駆けて
もらえるとありがたいんだけどね」
 「クスクス……叱咤激励になるかどうかはわかりませんけど、多分、言ったらすぐに飛んできますよ」
 「そう?」
 私はうん、と頷いて、背の高い彼女の隣に並んで、ゆっくりと校舎の中へ歩く。
 そう言えば、なぜ、ココにいるのかを聞いてみたら、窓の外を可愛い子が嬉しそうに葉っぱの上を歩いている
のが見えたからあわてて降りて来た。という事らしい。言う事がちょっとだけおじさんぽいなんて思うけど、そ
れは絶対に内緒。

 ☆  ☆  ☆

 「ムギ先輩!」
 「紬おじょっ……」
 軽音楽部の部室をのぞくと、あの頃と変わらないゆったりとした空気が流れていて、私が入って来た事で、梓
ちゃんと約1名の顔色が変わり、慌てて立ち上がった。
 「やっほー」
 とりあえず空気を乱さない様に、唯ちゃんの真似なんかしながらみんなの側に近寄ってみた。すると、梓ちゃ
んは拍子抜けしたのか「どうもです」と言い、そのままぺたんと座ってしまった。
 菫にいたっては光の早さで私分のお茶を用意してくれた。
 「学祭近いんでしょお? お邪魔しちゃったね」
 「いやー、それが、なかなか」
 「じゅ、純! 大丈夫です!そんな事、ぜんぜんないです」
 純ちゃんの頭をパカンと叩いて、梓ちゃんは拳を握りしめながらそう言う。
 相変わらず、負けず嫌いで責任感の強さは変わらない彼女を、少しだけ懐かしく思う。
 「そうそう、梓ちゃんにって唯ちゃんがねノノ」
 私は先ほど携帯電話へ受信したメールの添付写真を見せた。部室に入る前に丁度受信したメール。相変わらず神
懸かり的なタイミングの良さの唯ちゃん。
 「唯先輩! 律先輩、澪先輩も!」
 写真には3人がそれぞれ楽器を持って映っていた。桜高けいおん部、現部長さま!がんばれよー!というメッセ
ージもついている。
 「わあ、いいな、私にも見せて」
 憂ちゃんも私の携帯電話を覗き込む。
 「ウフフ、これ、転送しようか?」
 「あ、じゃ、私にもお願いします!」
 結局、梓ちゃん、憂ちゃん、純ちゃんの3人に宛てて、私はそのメールを転送してあげる事になった。ノノもし
かして、唯ちゃん、最初から梓ちゃんに送った方が良かったんじゃないのかな?なんて思ってもみたけど、ま、唯
ちゃんらしいと言う事で、それ以上気にしない事にした。

 ☆  ☆  ☆

 「それじゃ、私は帰るけど、帰る時にちゃんと戸締まりするのよ、あと、あまり遅くならないようにね」
 「はーい」
 部室の外で待っていたら、扉が開いてそんな会話が聞こえて来たあと、すぐに彼女が出て来た。
 それから、扉がきちりと閉まった後にこっちを向いた。
 「おまたせ」
 「ううん」
 そんな事を言いながら、私たちは駐車場を目指す。
 「まっすぐでいい?」
 「うん」
 学校の中だから言葉数をなるべく少なめにしなければ、女子校の先生なんて、男女問わずすぐに噂が広がってし
まう。だから、出来るだけ普通に、普通に。
 「ボレロ、可愛いわね」
 「え?」
 「初めて見るけど、よく似合ってる」
 「うん、ありがとう」
 で、出来るだけ、普通に、ふつうに。

 二人になると、少しだけ彼女は変わる。
 学校にいる時の様な澄ました顔でもなく、軽音楽部にいる時の様なとぼけた雰囲気でもなく、どちらかと言うと、
少しだけ攻撃的になる。極薄めにDEATH DEVILのキャサリンを混ぜた感じ。
 眼鏡の下の鋭いまなざしは、どこまでも私の心を見透かされているようで、本当に困る。
 お酒は好きだけど、タバコは吸わない。喉や肌に悪いからって言うのと、そもそもアレの良さがわからないそう
だ。メタルバンド系の人はみんなヘビースモーカーかと思っていたけど、彼女の様な人もいるのだと、ちょっとだ
け意外に思った。
 
 「さて、ご飯なにがいいかしら。久々だから腕によりをかけてもいいけど?」
 「ううん、先生はお仕事して来たんだから、私にさせてください」
 「そう? んじゃ、お言葉に甘えて」
 「あ、ビールはまだダメ」
 冷蔵庫に直進した彼女を静止すると、「えぇ」と不満そうな声を上げてちょっとだけ頬を膨らませる。いろんな
ギャップや顔があって、私はこの人のこういう所がとても好き。
 「んー、じゃ、こっち」
 「え? あ、」
 私の手を持って、ぐいっと自分の方へ引き寄せると、強引に自分の唇を私の唇に重ねた。
 ぐいぐいと唇で私の口を開くと、すぐに自分の舌を射込んでくる。奥に隠しておいた私の舌をとらえて、弄ぶ様に
転がす。それから噛み付く様に私の下唇を挟んで、ひっぱる。ほら、やっぱりちょっとだけ攻撃的。
 「も、さわ……こ、せんせ」
 「センセは無し」
 眼鏡の奥の彼女の目は鋭く光って私をとらえている。これじゃ、オオカミとウサギのようだわ。と、前に一度自
分で言ってたのを思い出した。自覚はあるらしい。
 「口紅、ついちゃった」
 彼女はそう言うと、親指で私の唇を拭った。それだけで体がビクリと反応をする。
 「フフフ、まだ慣れないのね」そう笑うと、彼女は私の頭を撫で付けて髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜる。
 「ん、もう、ぐちゃぐちゃになるからっ」
 「いいじゃん、かわいいもん、お人形さんみたいだし」
 そんな事ないから!と、私は彼女の手を払ってエプロンに手をかけた。すると、その手をとられて、後ろから
抱きしめられる。もぅ、ホントにこの人は。
 「先生、ごはん」
 「だから、センセはだめ。ごはんはいいや、スイッチ入っちゃった」
 ボレロの下に手を入れてするするとワンピース越しに撫でる。おへそ、脇腹、みぞおちの辺り。くすぐったくて身
をよじらせると、敏感だなぁと、耳元で囁かれてクスクスという笑い声が聞こえる。
 「くすぐったいだけだもん」
 「そ、知ってる? くすぐったいところは性感帯に直結してるんだって、ね」
 彼女はそう笑うと、耳たぶを甘噛みした。
 「うあっ」と、思いがけず声がでる。恥ずかしくてぐいっと体をよじって彼女から離れようとするけれど、ギター
やピアノをしてるだけあって、彼女の腕力もなかなかの物。
 別に、彼女とこういう事をするのが嫌じゃない。寧ろ、双方の思いが強く感じられる一番の方法だとも思うから、
愛されていると実感出来るのかもしれない。
 でも、初めての時も、その次も、そのまた次も、今みたいになし崩しに始まって、気がついたら終わってるみた
いな事になってる。それが、実はちょっと嫌かもしれない。ホントに、私の事が好きでこんな事してる?――て。
 「もう! ホントに怒るから!」気がついたら大きな声でそう叫んでいた。
 「わっ! ちょっと、泣かなくても」
 そんな声が聞こえたので後ろを振り返ると、ちょっと驚いて、ばつの悪そうな顔をした彼女が両手を上げてそこ
にいた。
 「ご、ごめんね、私、調子にのっちゃった? あ、でもいつもこんな感じだし」
 そんな事を言いながら、慌てて私の頭を撫でてドギマギとしている。ちら、と顔を見ると、何故か彼女まで泣き
そうな顔をしている。
 そっか、いつもこうだから、いつも通り彼女は接して来ただけなんだよね。それが急に跳ね返されちゃうと、不
安になるわよね。きっと、私だってそうだもん。だからちゃんと、私の気持ちも伝えなきゃ。
 「イヤじゃないの。ただ」
 「ただ?」
 彼女は手をおろして、掌で私の両手を大切に包む様に握りしめて、それから私をじっと見つめていた。
 「いつもなんだか、流されてる感じで、そのノノさわ子先生は本当に私なんかでいいのかな? なんて思うの」
 「え、そうなの? な、なんで? て言うか、好きでもないとこんな事しないわよ、女の子相手に」
 「男の人ならできるの?」
 「あ、イヤ、それは違うわね……」
 彼女はフウ、とため息をついて私の手を引っ張りベットサイドに腰かけた。
 「なんだろうな、異性間の恋愛よりも同性間の恋愛の方がハードル高いって言うかさ、世間体とかそういうの諸
々なにかと問題付きじゃない? 異性間の恋愛を軽視するつもりはないけど、同性間の恋愛を選ぶってのは結構勇
気がいることだわ」
 私を引っ張って隣に座らせると、彼女は眼鏡を外してサイドボードにおいた。
 「つまり、言いたいのはね、軽い気持ちであなたを選んでる訳じゃないって事よ」
 「先生……」
 「だから、センセは禁止」
 彼女はニコリと笑うと、再び私の頭を優しく撫でた。
 「ごめんね、さわちゃん」
 「ううん、確かに、ムギの気持ちもわかるわ」
 彼女の肩に頭を預けると、ふんわりと甘い香りがする。私の大好きな匂い。大切な人の匂い。
 「あー、でもごめん、いい感じの所なんだけど、体は正直だわ」
 彼女がそう言うと、同時に彼女のお腹がグーと鳴いた。
 「あ、ごめんなさいっ、すぐに作るから」私が立ち上がると、彼女は私の手をつかんで、「ふたりで作ろっか」
と優しい笑顔でそう言った。
 
 
 体だけじゃなくて、思いもたくさん重ね合って、ゆっくりとふたりで歩いて行けるなら、彼女が言う、世間体と
かそう言う諸々のなにかと大変な事柄をも、乗り越えていけるんじゃないかって思う。
 人が聞くと、それは「幼さ」だと、鼻で笑われそうだけれど、私たちふたりの気持ちがずっと重なり合って行け
るのならば、きっと大丈夫。きっと、――ずっと。

 「ずっと一緒にいようね」
 「当たり前じゃない」


 おわり
 
 
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弥家比奈

Author:弥家比奈
2006/10/26/Start
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