ヒメユリ

百合小説サークル「ヒメユリ*ひメユり」です。主に活動と百合について語ります。
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オリジナル短編百合小説「夢の終わりと恋のはじまり」

毎日短編更新!思いつきではじめましたけど、
とりあえず、月-金曜日まで5日間、続きましたね。
もうそろそろネタ切れになりそうww

「夢の終わりと恋のはじまり」

追記からどうぞ。

夢のおわりと恋の始まり。

 変な夢を見た。その中で、あたしは恋に落ちた。凄く凄く切なくて、なんだか初めて味わう感覚。で、その相手って言うのは、意外にも近くにいて、目が覚めた瞬間、なんで?って自分にツッコミを入れたい気分だったけど、その後冷静に考えてみると、もしかして、自分の心に気がついた?……ううん、ちがくて、背けてた事柄に対して向き直した?そんな感じがした。『確定』ってはんこを額にぽんっと押されたみたい。
 こんな顔してどうやって会うのさ。きっとまた引っ付いてくる。腕を絡ませてくる。甘えてくる。まぁ・・・噛み付いたりは、しないだろうけど。

  「利伊奈(りいな)ぁ」

 ほらほらきたぁ~!!幸か不幸か誰もいない教室に飛び込むその声は、紛れもなく今朝、夢に出てきたあの娘であり、私の想い人その人である。はぁ~・・・どうする。

 「りなりなりなりなりぃなぁー!」

 至近距離になり、声が近くなるだけで体がこわばる。小指の先までどくどく血が沸いてる。そんで、息苦しくもなる。

 「ね~!!聞いてよぉ~!真雪(まゆき)ったらね、あの石川(いしかわ)先輩につれてってもらって、すっごいかわいい靴買ってたんだよぉ~!」

 後ろからがばっと羽交い締めされて身動きが取れない。って!耳元で話をするなぁ~!!!

  「わたしもほしぃ~!っていうか、石川先輩とデートぉ~!いいなぁ、でぇとぉ~私もしたいぃ~!」

 彼女は自分の顎をわたしの肩に置く、いつものスタイルでため息をついている。石川先輩ってのは女子校ならではの話になるんだけれど、ウチの学校には王子と姫っていう、みんなの妄想上のベストカップルがいて、その姫にあたる人の事。華やかな雰囲気とお嬢様の風格、それでいて、みんなに優しいときてるから、かなりの完璧人間だとあたしは思う。

  「ねぇっ利伊奈ったらー聞いてるぅ?」

 彼女がぱっと離れてふっと緊張が解ける、と、一緒に少しさびしかったりする。

  「……いけば?」

 なるべく平然とした顔で言えたと思ったけど、甘かった……。

  「なーんか利伊奈が変。ねぇ、怒ってるの?」

 と、顔を覗き込まれたとき思わず顔を背けてしまった……。って!!あ~やばい。こうなるともう止まんないあたしのなかの天邪鬼。

  「あ~怒ってるしぃ~、」
  「別にっ!何でもなかっ!」

 くるっと彼女に背を向けた。こんな顔、見られたくない!

  「ねえー」

 後ろで多分むくれっ面であたしをにらんでる楓が目に浮かぶ。だって……嫌だモン。ほんとに見られたくない。こんなどうしようもなく、悔しそうな顔

  「あ、まさか……ヤキモチとかぁ!!!……なんちゃって」

 ちいさくつぶやいた彼女の言葉に思いっきり息を呑む。もしかして、楓(かえで)先輩は気がついているのかもしれない……。あたしの気持ち。

 そもそも、あたしと楓先輩は一学年違っていて、彼女の方が年上の先輩なのだ、なのに、ひょんなきっかけで、あたしのことを気に入ってくれたのか、こうやって放課後、あたしの教室に来ては一日一度は引っ付き回って、あたしに怒られている、そんな不思議な関係なのだ。

  「はぁ~!?」

 少々もたついたけど、先ほどのヤキモチ発言に対して、我ながら名調子だと思える、久々に特上の『はぁ?』で返した。どうだ!これで終わり!あたしの勝ち!なーんて。

  「な~んだ。妬いてくれたら、私すっごく嬉しかったのに……なぁ」

 その一言でまた大きく心臓が跳ねあがる。またまたまたぁ~!!心にもないこと言っちゃってくれて。楓先輩は石川先輩の相方である、松田(まつだ)先輩が大好きでしょ?親友の真雪先輩の事、大事ですよね、そんでもって、あたしのことは普通でしょ?
 思わず口をついて出てきそうになった。恋してる頭の中は、制御が難しいらしい。気をつけなければ思わず変な事を言っちゃいそう。

  「もぉーぃいー!わたしも、お願いして松田先輩とデートしてくる!!」
  「すればいいやないですか、あたしには関係ないけん。どこへでも好きなとこに、つれてってもらうとよかです。」

 売り言葉に買い言葉。あたしはふいっとそっぽ向いて、机の上に置いてあった小説をがっつりつかんでどかっと椅子に座る。もーぎりぎり精一杯。早く誰かきてください。開いてページを綴っても目に入らない。浮かぶのは楓の怒った顔?

  「なによ……」

 楓先輩の小さな声が聞こえる。……なんだか空気が震えてる気がする。そんな感じを受け止めた瞬間に、小さなどきどきが発生する。彼女を傷つけた様な気がして、罪悪感で胸がチクチクする。持ってた小説の端が依れる。

  「利伊奈は私が嫌いなの?」

 震える声と鼻をすする音。え?な、泣いてる!?

  「な、、なにいっとぉと??」

 振り向きざまに言ったもんだから裏返ってかっちょわるい。

  「嫌いなの?いやなの?友達とは抱っこするのに、私とはしてくれない。クラスの子とは遊びに行くのに、私とは遊んでくんない。私が言わなきゃ、何も言ってくれない!利伊奈、私が嫌いなんでしょ!!」

 まっすぐな目で、真っ赤な顔で胸の前で、握り締める両手があまりの力のせいで白くなってる。

  「き、嫌いじゃなか……」

 あたしが言える精一杯だった。好きだって言いたいけど、あたしも楓先輩も女の子だし、年違うし、なんていうか本当に、この気持ちは言っちゃいけない。そんな気がする。

  「私は好きだよ。利伊奈が好き」

 ぽろぽろと涙を惜しげなく落としながら楓先輩が微笑む。ってか、えーーーーーっとこれは・・・?ん?あたしって、もしや告られてる?

  「え……?」

 雰囲気に流されてあたしも告白しちゃおうと思った。でもその前に、彼女の名前を呼ぶ前に、彼女は物凄い勢いで突進してきて、物凄い強さであたしを抱きしめる。

 そのせいで頭がぼーっとなる・・・・・。

  「思ってること、口に出さなきゃだめだって言われた。だから・・」

 あたしの耳の後ろ側で聞こえる楓先輩の声。物凄くグッと力を入れるもんだから、ちょっと酸欠っぽくなる。彼女の匂いはあまい。良く言う、オトナの女の人がつけてる様な、香水とかのあぁいう甘さじゃなくて、石鹸とかお菓子とか?そんな感じ。自然な感じ。

 だからやさしい。
 
 だから好き。
 
 だからくらくらする。

 あー、くらくらは酸欠だからってのもある。

 夢を思い出した。あたしはひどく泣いてた。楓先輩に好きだといえない自分に対して悲しくて仕方なかった。そんな夢をみるなんて、正直重症だって思った。あの夢の続きはみたくない。だからあたしだって、言わなきゃいけないことがある。

  「あたしも、楓先輩の事、めちゃくちゃ好ぃとぉ・・」

 酸素を求めるのか彼女を求めるのかわかんないけど、天井めがけてつぶやいた言葉はちゃんと彼女のもとに届く。
  あたしの制服でぐしぐし涙を拭いてるのがわかる……おいおい。それから、ありがとーうれしーとかいっちゃって、またぐしぐしやる。あぁー明日ももう一日着ようと思ってたんだけどなぁ。

 ……ともあれ、素直になることは大切で、これからは二人で夢が見れるらしいね。

 大事にしますよお姉さん。

おわり。




from 弥家比奈 2011.6.24
昨日アップした「熱の華」以前のお話。ホントはこっちが先だねーwwなんで熱の華からアップしたのか、わからないんだけど、まぁ、つき合う時のきっかけってホント、その場の雰囲気とかだよねー。なんでもない話から発展したりして、思いもよらない事になります。
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